2016年8月22日月曜日

(後編)キャットアイのBluetoothサイコン、パドローネスマートプラスのレビュー

前編の概要編はこちらです。

パドローネスマートプラスの使用レビューの後編は、使っていて気になった点、イマイチだった点をまとめます。事前にネットで調べた感じで旧機種について指摘されていた点が多いことは知っていたのですが、最新機種のパドローネスマートプラスもなかなか残念な子でした。



使用しているスマホの種類やOS・アプリのバージョンによってレビューの結果はけっこう変わってくると思います。自分の使用環境はこんなカンジ。

使用デバイス:iPhone 5S
iOSバージョン:9.3.3
Cateye Cyclingバージョン:1.5.6 (最新)
ファームウェアバージョン:1.1.0E (最新)

Cateye Cyclingとファームウェアは購入時点(7月)で最新のものに更新。その後、8/5に出たアップデートを8/11に適用しています。

Bluetooth接続が頻繁に切れる

パドローネスマートプラスは各種センサーとサイコンの間にスマホが介在する仕組みになっています。つまり、

心拍・速度センサー
  ↓
  ↓(A)
  ↓
スマートフォン
  ↓
  ↓(B)
  ↓
サイコン本体

のように(A)と(B)の2つの接続が存在するんですが、これが割と頻繁に切れます。

特に(B)の接続断は多くて、1ヶ月で6回のライド、合計約500kmで9回発生。だいたい2~3時間に1回くらい発生しています。

現象としては、サイコンがスマホを見失い、画面に「Searching...」と表示されている状態。だいたい1~2分程度で再接続しますが、長いときは5分くらいかかります。もちろんその間は速度・ケイデンス・心拍などの情報は確認できません。

走行中にこの画面になるとモチベーション大幅ダウン


信号待ちの間に「Searching...」とかやっているときは「またやってるなぁ」くらいの余裕があるのですが、TTモードでがんばっているときなんかに発生すると「ちゃんと仕事しろ!」という心境になります。

発生する条件みたいなのは特になく、40分程度のローラーでも発生します。ローラーを回していて心拍も速度もわからなくなるとかなりツライ。

一方、(A)の接続断はセンサーの数値がサイコンに表示されなくなる状態。心拍と速度は表示されるけどケイデンスがダメ、みたいなカンジです。頻度は少ないのですが、発生するとその間のデータが記録されないのが痛いです。

GPSログも欠ける

GPSのログ欠けも発生します。サイコンがしばらく「Searching...」表示になった区間のGPSログが正しく取れていなかったことがありました。

パドローネスマートプラスで記録したログをStravaにアップしてみると、走ったはずのセグメントの記録がない。よーくデータをみると「Searching...」区間の一部が一直線のログになっていて、その区間を走ってないことにされていました。
勝尾寺の折り返し手前部分が一直線に


この時は保険としてStravaアプリでもGPSログを記録していて、そちらは正常に記録されていました(BluetoothはOFFの状態)。

Stravaアプリのログは正常


GPSはスマホの機能なのでセンサーやサイコンは関係ないはず。なぜCateye Cyclingではログが欠けたのか謎です。もしかしてセンサーとサイコンの両方をロストするとGPS計測も停まってしまう仕様なんでしょうか。

Stravaアプリでもログ欠けは稀に発生しますが、年に1回あるかないか。5,000kmに1回くらいです。500kmで発生しているCateye Cyclingの信頼性は1/10ということに。

なので今は、ライドに出るときはCateye CyclingとStravaの両方をスタートさせています。走行中に接続断が発生したライドではCateye Cyclingのログは使わず、Stravaアプリのログをアップロードすると。

心拍・速度・ケイデンスのデータがなくなるのは残念ですが、GPSのログが欠けるほうが痛いです。

センサー表示のタイムラグ

これはこっちのレビューにもあったポイント。センサーの表示にだいたい3秒くらいのタイムラグがあります。信号で停まったときに速度がゼロになるまでの間がそれくらいです。ケイデンスや心拍も同じように遅延があります。

あいだにスマホが入る仕組みなのでタイムラグがあるのかなと思ったんですが、センサーとサイコンを直接接続する「センサーダイレクトモード」でも同じようにラグるので、この製品自体の仕様のようです。

走ってる間の3秒ってけっこう長いので、動作がもっさりしている印象になってしまいます。


マウントの精度

製品に付属してきたステムマウントで固定しているのですが、ホルダー部分の精度が悪く走行中ずっとガタつきます。長いダウンヒルとかだとかなりウルサイ。

振動でディスプレイの液晶が壊れないかと心配になるほどだったので、ビニールテープで隙間を埋める簡易DIYで対応しました。


パドローネスマートプラスのレビューまとめ

いつものサンデーライドはまだしも、例えばヒルクライムレースに出るときにパドローネスマートプラスを使うかどうか、結構悩ましいかもしれません。
  • 常に表示が3秒くらい遅延していて
  • 高確率でサイコンの表示を確認できない時間が発生し
  • 場合によってはGPSログも欠ける
おまけに、センサーとの接続断が発生するとその間の走行時間と走行距離も計測されないので、ゴールまでの残り距離や現在のタイムも正確にはわからなくなります。
モノとしての信頼性はかなり低いです。

Garminで使われているANT+では接続断や表示遅延の話は聞かないので、おそらくBluetooth接続の技術的な問題が多いんだと想像します。Bluetoothを使っているWahooやPolarのサイコンではどうなんでしょうね。

Cateye Cycling やファームウェアのアップデートで改善することを期待したいところですが、2年前の旧機種のレビューにあった症状が未だにそのままということは望み薄かもしれません。

iPhone6Sで「まったく問題ない」というレビューもあったので、iPhoneを買い替えるまではこのまま使うしかないかなー

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